女性がなりやすい病気
ここでは、女性がなりやすい病気をいくつかご紹介いたします。20歳を過ぎたら定期的な婦人科検診を受けましょう。
主な病気の種類
子宮筋腫
子宮にできる良性の腫瘍(コブのようなしこり)で、婦人科の病気の中では、最も知られているもののひとつ。30代以上の女性の5人に1人に見出されています。流産や不妊症、貧血の原因になることもあります。
子宮筋腫によく似た症状で、よく合併するものとして、子宮内膜症(子宮腺筋症)があります。
【こんな症状】
筋腫のできる部位や大きさによって、症状のないものから、多量の出血や貧血、動悸、強い生理痛、腰痛、腹部に異物感や膨満感を感じるものまでさまざまです。
症状が出るのは、多くが月経のとき。月経量が多くなったり、回数が増えたり、また不正出血をみる場合もあります。
子宮がん
不正出血があったら、すぐに受診して検査を。30代から増えてくる膣に近い頸部にできる子宮頸がんと、50代以降に多い子宮の奥の体部にできる子宮体がんがあります。日本女性の場合、約7割が子宮頸がんです
【こんな症状】
- 子宮頸がんの極めて初期は症状がありませんが、病気が進むと不正出血やおりものの増加、さらに進むと下腹部や腰に痛みが出ます。
- 子宮体がんは、不正出血として始まることが多いようです。進行すると、悪臭のある血の混じったおりものが、腹痛とともに見られます。神経が圧迫されると、腰痛などの痛みもあったりします。
卵巣がん
卵巣がんは、女性特有のがんの中では、発生率は高くありませんが、最近は増加傾向にあります。また、早期発見が難しい病気です。
※卵巣にできる腫瘍は「がん」でない場合も多いので、すすんで定期的な検診を受けましょう。
【こんな症状】
- 初期は症状が乏しいのが特徴。腹部にしこりを触れたり、膨満感を感じたりします。太りすぎと勘違いすることも少なくありません。
- 腫瘍が大きくなると膀胱や直腸が圧迫され、トイレが近くなったり、便秘になったりします。
乳がん
早期発見であれば、乳房をできるだけ残す手術も可能です。月に1回の自己検診で、小さなしこりも見逃さないようチェックしましょう。
【こんな症状】
乳房の中のしこりが代表的な症状。ほかに、乳房の皮膚がへこんでいたり(えくぼ症状)、乳頭のただれ、偏位などが見られることもあります。